節税対策

農民連では、農家の立場にたった税理士、会計士、司法書士たちと共同で、
組合員の方たちの節税対策に取り組んでいます。

所得税確定申告の相談

売り上げを誤魔化すことなく、きちんと計上しましょう。経費も漏らさず計上しましょう。そうすれば、税務署を過度に恐れなくてもよくなります。「でも、何から始めればいいかわからない。」とお思いになる方が多くいらっしゃると思います。そこで、農民連の税金ノートを活用することをお勧めします。経費の項目が分かりやすく分けられています。まずは、記帳から始めましょう。記帳は面倒ですが、頑張って節税しましょう。万が一、税務調査を受ける場合があったとしても、この税金ノートがあれば税務調査員にきちんと説明できます。安心してください。

農業所得(=売り上げ-経費) の金額に応じて、確定申告したその年の県市町村民税、国保税、介護保険料、保育料が決定します。また、医療費の外来・入院の自己負担の上限額も変わってきます。春の確定申告の所得が低いほど、いろいろな税金や各種料金の節税ができる仕組みになっています。ですので、すべての経費を拾い出し、節税しましょう。
サラリーマンや年金所得の兼業農家は、農業所得が赤字になる場合、給与や年金所得と合算して還付申告します。農業所得の赤字分に応じて、給与や年金から源泉徴収された税金を戻してもらう還付申告ができます。還付申告すると、その年から県市町村民税が下がります。
農家も含め、売り上げ1,000万円以上の事業主は、所得税の確定申告とは別に、消費税の申告も義務付けられています。消費税は、売上高や経費の捉え方、税額の計算方法などが所得税とは違い、また、多数の書類の提出が必要で、大変煩雑です。少しのミスで納税額が大きく変わってきます。まずは消費税の基本を知ることで、必要以上の額の納税をしない申告をしましょう。

2023年10月1日からインボイス制度が導入されます。現時点で免税農家の方であっても、インボイス制度の下では、課税事業者になり消費税を納めるか、免税事業者のままで取引先の値引きに応じる(又は、取引中止になる)の選択を迫られそうです。インボイス制度の下では、取引先から事業者登録番号か明記されたインボイス(適格請求書)が求められることになりそうです。取引先は、そのインボイスがないと、仕入れの際に発生した消費税を、申告時に控除できなくなるからです。まずは、あなたの取引先が、インボイスの提出を要求するかどうか確認しましょう。

農民連の「税金ノート」
「税金ノート」ページ見出し

固定資産税の相談

高い固定資産税は、資産割として国保税や介護保険料をはねあげます。自分の宅地や農地をチェックして、節税できないか調べてみませんか?
・ 固定資産税は、現況課税です。毎年1月1日現在の実際の状況によって地目が決まります。仮に登記簿上で宅地であっても、現況が畑であれば、畑として固定資産税が決まります。
・ 固定資産税の金額が基になって、国保税や介護保険料の資産割額が決まります。また、相続税や贈与税の額も決まります。

固定資産税チェックの手順
1.土地、家屋の一筆、一戸ごとに評価額の平米単価を計算して、近隣のものと比較します。なぜこの金額になったのか、審査の申出で市町村に回答を求めます。
2.土地について、課税地目と現況地目が一致しているか、建物については、存在しているかを確認します。
3.住宅用地について、200m2までは1/6、200m2を超える部分が1/3の軽減措置がとられているか。
4.同じ敷地内に2世帯の住宅がないか。
5.生産緑地、調整区域内の農小屋、畜舎、鶏舎などのたっている土地が、宅地ではなく農地並み課税になっているか(m2単価2000-3000円が程度が目安)

30年目の生産緑地は特定生産緑地として申請を
2022年は生産緑地制度がスタートして30年目となります。生産緑地は30年の期間を過ぎると特定生産緑地にするか否かの選択を迫られます。特定生産緑地(期間10年、税制は生産緑地と同様)を申請して、農地として有効に活用する道を探求しましょう。行政のうごきなども注視して、対策を講じて行きましょう。