季節の野菜のこぼれ話やイベント情報などをお届けします。
みちくさ便り「もみひろい」、天理市「はっぴー農園」の山本朋史・こず恵さん、今年の冬野菜栽培の難しさ、奈良の柿、ラッテたかまつさんのケフィアヨーグルト
みちくさ便り
生産者の紹介
天理市「はっぴー農園」の山本朋史・こず恵さん
天理市萱生町のはっぴー農園山本朋史・こず恵さんは、今年で就農2 年目の柿農家です。3 月頃に枝を整える剪定(せんてい)や肥料まきを行い、5 月~ 8 月頃には、枝1 本に実が1 つだけ残るように蕾や実を間引く作業。9 月中旬からは収穫作業が始まります。その合間に、畑2.5 反も管理。パプリカや空心菜、玉ねぎやゴーヤ、大和ルージュ(赤いトウモロコシ)などを栽培しています。
刀根早生柿・平たね柿は、渋柿のため脱渋作業を行います。収穫した柿コンテナに大きなビニールをかけ密封。25 度(夜温が下がる時期は暖房で温度管理)をキープし、炭酸ガスを16 時間充満させると、柿は甘く変身します。柿のストレスが緩和するように、クラシック音楽を聞かせ、愛情込めて作業しています。渋抜き後は、重量選別機を使用し、大きさに分け調整。今年は猛暑や雨不足など自然条件の厳しさもありましたが、実なりはとても良いそうです。
奈良に嫁いで初めて食べた柿の美味しさに感動したこず恵さん。「自分たちで道筋を立て、きちんとやってみよう」と朋史さんは会社を辞め、二人で家業を継ぐことを決めました。「思うようなものが出来た時が一番のやりがい」と朋史さん。「柿嫌いのお子さんが、うちの柿を食べて、柿好きになってくれたことも。ちゃんと作っていて良かったなーと思います」とこずえさん。今年は11 月末まで店頭に並ぶ予定です。「安心・安全・おいしい」をモットーに、ひとつひとつ丁寧に育てた“はっぴー農園” の柿。
食べるときっと笑顔になりますよ。
https://www.happynoen.jp
店長のぼやき
今年の冬野菜栽培の難しさ
今年の夏は本当に長かった・・。8 月に続き9 月・10 月も異常に暑かった事で生産の現場でもトラブルが多いです。暑すぎて種を蒔いても発芽しない・発芽しても高温障害がおきて売り物にならない・害虫がめちゃくちゃ多い等々。北海道ですら暑さと干ばつでじゃがいも、玉ねぎ、にんじんなどが不作な状況です。冬の野菜は秋の間に生育するものが多いので秋がおかしいとその影響が3・4 月くらいまで続いたりします。本当に年々農業が難しくなっています。
11月のおすすめ農産物の紹
奈良の柿
奈良県を代表する秋の味覚「柿」。生産量は和歌山県に継ぐ全国2 位。古くは奈良時代から栽培されているといわれています。「柿が赤くなれば医者が青くなる」という言葉どおり、ビタミンC、βカロテン、カリウム、タンニン、食物繊維など健康維持や美容に役立つ栄養価を多く含みます。柿の品種は1000 種類以上と言われていますが、大きくは2 つに分かれます。(厳密には不完全甘柿・不完全渋柿とかあるんですがややこしいので今回は割愛させていただきます)
いろんな里芋の品種
渋柿
代表的な品種は平核なし柿・刀根早生柿・中谷早生柿、江戸柿(百目柿)・法蓮棒柿など。そのままでは渋くて食べられません。渋さの原因であるタンニンは舌の上で溶けると、ものすごい渋さを感じます。そのため生食用はタンニンを水溶性から不溶性に変化させる事で渋さを感じなくする「脱渋」の作業をおこなってから出荷します。干し柿を作る際に使われる柿も基本的には渋柿で、干し柿用は「脱渋」せずに販売しています。
甘柿
代表的な品種は富有柿・次郎柿・太秋柿など 鎌倉時代に現在の神奈川県で突然変異の甘柿の樹が発見されたといわれています。甘柿は渋の原因であるタンニンが少ないもしくは不溶性であるため、そのまま食べる事が出来ます。



