「食でつながる文化祭」4年ぶりに開催!
奈良県農民連は、12月3日明日香村健康福祉センターで「食でつながる文化祭」を開催しました。毎年秋ごろに開催していた収穫祭、コロナ禍を経て4年ぶりに開催。
今年は形を変え、映画上映・ステージ演奏・給食のおはなしなど、食をテーマに様々な分野を盛り込んだ文化祭になりました。参加者は生産者、消費者など合計101名が参加。参加協力券は、映画鑑賞券と県連女性部がおでん・おにぎりセット、お土産に奈良県の野菜と無農薬米のお土産を準備しました。
奈良県農民連は、12月3日明日香村健康福祉センターで「食でつながる文化祭」を開催しました。毎年秋ごろに開催していた収穫祭、コロナ禍を経て4年ぶりに開催。今年は形を変え、映画上映・ステージ演奏・給食のおはなしなど、食をテーマに様々な分野を盛り込んだ文化祭になりました。
参加者は生産者、消費者など合計101名が参加。参加協力券は、映画鑑賞券と県連女性部がおでん・おにぎりセット、お土産に奈良県の野菜と無農薬米のお土産を準備しました。
食でつながる文化祭~給食のおはなし
奈良の学校給食を考える会から上市さん、奈良県農民連青年部長の原澤さん、大和郡山子どもの食を考える会の喜多さん、新日本婦人の会の加奥さんが登壇。それぞれの取組を報告。
上市さんはパワーポイントで県内各地域での地場産や有機給食の取り組みが進んでいることを報告。活動の一つのテーマである「つくる人を増やす」ためにも生産者が食べていける環境の中心に地場産学校給食があるとはなしました。原澤さんは、農業をする人を増やし食糧をまもるために、生産コスト割れの米作りからの転換はまったなしと指摘。これまでは米を作らないと決めていたが、世界的には食糧の奪い合いが始まっているなかで、今年から米作りを始めた自身の経緯を話しました。米の生産だけでも生計を成り立たせるために地場産給食の活用や住民食糧保証制度などを提案。行政に働きかけをすすめたいと話しました。喜多さんは、2013年からスタートした玉ねぎプロジェクトに参加したことがきっかけで夫が農業を開始したことを話し、今ではさつまいも、人参なども納入していることを報告。会の体験で子どもだけでなく大人も農業を身近に感じることに繋がっている。子どもが大きくなっても活動を続けていくことが目標といいます。加奥さんは給食無償化の新聞記事をきっかけに会で学習をすすめ、憲法26条にある「教育の無償」に基づき教育無償と給食を区別しないよう県など行政への働きかけを行っています。
特に給食は子どものライフラインで子どもの権利であり、子どもの権利保障という意味でも、学校給食は無償化されるべきだと訴えました。
食でつながる文化祭~畑見学
会場すぐ近くで人参を生産する原澤康治さん(38歳、農民連青年部長)の畑と、自然農法で10種類ほどの野菜を生産する高橋洋一さん(34歳)の畑を見学しました。
原澤さんは就農して11年目。今は結婚して自宅がある天理市で米や西瓜などを作りながら明日香村でも約3反の畑で人参を作り橿原市の学校給食に出荷しています。しかし「今年はシカの被害でかなりの減収でショック」と落胆。高橋さんは東京で会社員をしていた時に和歌山県の「橋本自然農苑」の動画を見て衝撃をうけて会社を退職。今年3月まで橋本さんの農場で2年間の研修を受けて独立。出身地の奈良県での就農を決意し農民連に相談。明日香村でこの夏から野菜づくりを始めました。
午前の部も午後の部も10人以上が参加し「近くに住んでいるのでボランティアで手伝わしてほしい」「農業を始めたいので相談にのってほしい」「生活していくの大丈夫!?」「機械をあまり使わないでこれだけの野菜をつくっていることにびっくりしました」など2人への質問や感想が次々に出されました。
農民連の産直センタ−代表の宮本照三さんは「若い人が頑張っているのはたのもしい。農業で苦労している若い人が希望をもって農政に変えていきたい」と話していました。2人とも近くで野菜を作りながらお互いの畑を見るのが初めてで農法や生産のスタイルは違っても「いい刺激と勉強になった」と語っていました。