季節の野菜のこぼれ話やイベント情報などをお届けします。
みちくさ便り「さよならまたいつか」、マイマイファームさん、12月はいちごの季節到来!、山下さんの焼き菓子
みちくさ便り
生産者の紹介
「 天理市 米米ファーム・今井さん」
天理市で農業を営む米米ファームの今井さん。7・8 年程前会社を退職後、就農しました。幼い頃から家業を手伝い、見よう見まねで覚えた農作業。今は奥さんの麻記さんと長女の侑香さんの3 人で行っています。
栽培作物は米(ヒノヒカリ)、ハウスでは半年周期でトマトといちごを栽培。それらを軸に、今年から赤いトウモロコシ・大和ルージュの栽培も始めました。出荷にむけて栽培中のいちごは、古都華と奈乃華の2 品種。出荷が始まると、来シーズンの苗の世話も始めたりと「いちごは手間がかかる」と今井さん。栽培の悩みは炭疽病。実がなり始めてから発症することもあり、そのタイミングがわかりずらい。「親苗をしっかり作り、病気を恐れず作り続ける事」を大切に、味へのこだわりを追及し、丁寧に育てています。
年間スケジュールは、トマトをやりながら田植え、稲刈りをしながらイチゴの水やりや管理と大忙し。「作物は我が子みたい。毎日顔を見ないと仕事が手につかない。農業は自然相手で逆らえないしんどい仕事ですが、作ったものを食べてもらっておいしいと言ってもらえる。僕らはそれが嬉しい」と今井さん。JA ならけん主催のいちご果実品評会へ出品し、受賞することが毎年の目標。
「自分のやりたいことをやって、楽しいと思える農業をしたい。農業は仕事でもあり、趣味の域でもあるかな」と語ります。調整・出荷準備・販路開拓などの担当は奥さんの麻記さん。麻記さんのアイデアで新しい試みが始まることも多いそうです。そんな2人の後姿を見てきた長女の侑香さんは、仕事を辞め、今年1 月から一緒に農業を始めました。「何年も続けることは大変なのに、品評会を目標に、毎年受賞にかけている。チャレンジし続ける父を見ていたら、農業を教わりたいと思いました。農業はきつい、きたない、かせげないの3K と言われていますが、種から育てる技術をもっているのは農家だけ。野菜を作るノウハウには価値があるし、農家の努力が報われる時代が来ると思います」と侑香さん。
米米ファームさんのいちごの出荷は12 月中頃からの予定です。今井さんのこだわりのいちご、お楽しみに!
今年の冬野菜栽培の難しさ
秋まで続く猛暑で、冬野菜の栽培にも大きな影響が出ています。
5年ほど前までは、お盆明けに冬野菜の種を植えていましたが、猛暑で地温が高く、種を植えても発芽しない為、年々種まきの時期が遅くなっています。その為、今年は1月~1月半遅れました。ほとんどの生産者が何回も種をまきなおし、「やっと発芽したよ」という状態です。
また虫害の被害も深刻です。本来、冬の冷え込みでやられる害虫は、昨冬は記録的な暖かさで、多くの害虫が越冬してしまい、虫の数は過去最高だったそうです。そこから産卵を繰り返し増えた虫の影響で野菜にも大きな被害が出ています。生産・流通の中で長年見ていると年々気候的に農業そのものが難しくなっており、今後が本当に心配です。
いちごの季節到来
野菜の甘くなる季節がやってきました
冬の華いちごの出荷が始まります。今年はクリスマスケーキの上に乗るいちごをあまり見なくなりました。昨年と同じく9-11 月の異常な暑さの影響、特に夜温が下がらなかった影響でいちごの苗に花芽があまりできず生産に大きな支障が出ています。年内~ 1 月の中下旬あたりまでは、いちごが不足する見込みです。寒くなるほど甘くなるいちご!直売所では奈良県独自の生産量が少なく、流通にのらないような希少な品種・最新の品種も多く並びます。いろんな品種のいちごをお試しください。
古都華
奈良県が開発。平均糖度12 ~ 13度と、一般的ないちごより甘いです。一番の特徴は特有の風味とその味の濃さ!どこを食べても水っぽさのない、「古都華」特有の濃厚果汁が楽しめます。「古都華」は他のいちごと比べ生育のスピードが遅くその分甘味も風味も強く安定しているのも特徴です。
奈乃華
「さちのか」×「とちおとめ」の交配種に「古都華」を掛け合わせた品種で、奈良県が開発し2020 年に品種登録された新品種です。艶のある見た目の美しい見た目と、甘味と酸味のバランスの良い濃厚な味わい、いちご本来のやさしい香りが特徴です。また比較的に味が安定して、果肉がしっかりとして痛みにくい為、宅急便での発送にも適しています。
アスカルビー
「アスカウェイブ」×「女峰」との交配で、奈良県が1998 年に開発。近年は新品種に押され生産量が減ってきていますが、いちご本来の味と香りがしっかりとあり、古くからのファンが多い品種です。甘味と酸が強くジューシな味わいと、断面まで赤く美しいのが特徴で、味と風味がしっかりとしている為、パフェやいちご大福、ジャム作りなど加工に使う場合には特におすすめです。
スタッフおすすめ加工品の紹介
みちくさ農園 「手作り焼き菓子」
農家さんで、直売所スタッフでもある、みちくさ自然農園さんの手作りの焼き菓子がおすすめです!材料にこだわり、オーガニックまたは、農薬不使用で、できるだけ奈良県産の材料を使用しています。安心して食べていただけます。グルテンフリーで、卵、乳製品不使用の米粉のお菓子。優しいお味がします。作っておられるみちくさ自然農園さんの、心のこもった焼き菓子を、是非お試しください。毎回、違う焼き菓子が並びますので、お楽しみに。
奈良県農民連直売所だより「野らしごと」2024.12-第13号より
農民連直売所
「旬の里まみが丘」
〒635-0824
奈良県北葛城郡広陵町疋相489-1
TEL / 0745-51-5144
営業時間:9:30~17:30
定休日:なし(※お盆・年末年始休業あります。)
駐車場:有(10台収容可能)
「みのりの里しらにわ」
〒630-0135
奈良県生駒市南田原270-2
TEL / 0743-20-6741
営業時間:9:30~17:30
定休日:なし(※お盆・年末年始休業あります。)
駐車場:有(17台収容可能)